中国秘伝ひとりあんま気功㊽

正座から立ち上がると、膝が痛む
 変形性膝関節症は、はじめのうちは膝がすこしだるく感じるくらいの軽い症状しかないのですが、病状が進むと、膝がはれて鈍痛をともなうようになります。とりわけ、立ったりすわったりするとき、膝に体重をかけたとき、階段を上り下りするときに、膝に強い痛みを感じます。いざ動きだしてしまえば、それほど苦痛はないですが、動きはじめるときがつらい…というのがこの病気の特徴です。また、入浴すると、一時的に具合がよくなります。
 変形性膝関節症は、膝の関節を構成している各組織が老化し、かたくなって炎症をおこし、関節が変形して関節の端に骨棘ができる病気です。
 いったん変形してしまった関節をもとのかたちにもどすことはできませんが、心がけしだいで病気の進行を防ぎ、膝の痛みを軽減することができます。すなわち、ⓐ正座や階段の上り下りを避ける、Ⓑ風呂で膝を温める、ⓒ太っている人は体重を減らす、ⓓ膝の保温に気をつける、ⓔ脚の筋肉を強化する体操をする…などを習慣づけて、気長に行うことが大切です。
 このⓐ~ⓔを毎日忘れずに励行しながら、膝の痛みをかるくするあんま気功法を試してみてください。かなり症状が改善されます。
①楽な気持ちで椅子に腰かけ、肩の力を抜いてください。腹式呼吸をしながら、両手をこすり合わせます。両手が温かくなったら、両脚の膝の皿の上に両手のひらをおき、手のひらで膝を包み込むようにします。
 手のひらに意識を集中しながら、両手をそれぞれ膝の内側から外側に向けて円を描くようにまわし、膝をさすります。三〇回をめどに、膝が温かくなるまでつづけてください。膝が温かくなたら、こんどは手をまわす方法を逆にして、膝の外側から内側に向かって両手をまわします。やはり三〇回をめどに、温かくなるまでつづけましょう。
②椅子から立ち上がって、すこし身をかがめ、手のひらを膝の皿におき、膝を右回りに一〇回まわします。終わったら、こんどは左回りに一〇回まわしてください。
 このあんま気功法は、変形性膝関節症だけでなく、疲労による膝の痛みにも効果的です。

2024年4月
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