中国秘伝ひとりあんま気功㊿

胃がもたれる
 胃がもたれると、すぐに胃潰瘍や胃アトニーではないかと心配なさる方がいますが、単に食べすぎたときも、よく胃がもたれます。
 胃がもたれたとき、気がつくと、いつの間にか手で鳩尾をなでていたという経験はないでしょうか。だれでも、そんな経験があるのではないかと思います。これは人間の体が本能的に行う症状を改善する方法、すなわち原始的なひとりあんまの一種なのです。
 この鳩尾を手でさする方法を、さらに合理的に発展させた療法が、これから説明する胃もたれに即効性のあるあんま気功法です。
①まず楽な姿勢で浅く椅子にすわり、肩の力を抜いてリラックスしましょう。そしてかるく目を閉じ、両手のひらをこすり合わせて、手に気を集め、手を温かくします。
②手が温かくなったら、両手のひらを上に向けて、小指の側面を壇中というツボに当てます(壇中は、左右の乳首をむすんだ線の中間にあります)。
 鼻からゆっくり息を吸いながら、壇中のツボから弓形にひらいた助骨の下の縁にそって、小指の側面で脇腹へ向かって斜めになで下ろしていきます。
 手が脇腹に達したら、ここで手のひらの向きをかえ、脇腹に手のひらをピタッとつけます。口からゆっくり息を吐きながら、手のひらで腹部をかるく押しなで、脇腹からヘソの下と、両手でほぼ菱形を描いてなで下ろすわけです。
 症状がかるくなるまで、この菱形を描く動作をくりかえしてください。ただし、あまり力を入れすぎないよう注意しましょう。

2024年5月
« 4月    
 1234
567891011
12131415161718
19202122232425
262728293031