気功の基礎研究⑮

第7節その他
(1)経絡感伝
上海市高血圧研究所・蔣敏達の報告
 高血圧症の外来患者八人に気功鍛錬を行わせ、鍛錬の前後に測試してみたところ、次のような結果がでた。鍛錬前に経絡感伝現象が認められ者…八〇人中一七例(二一・三%)、鍛錬中に経絡感伝現象が出現した者…三四例(四二・五%)。この結果は、気功が経絡感伝に対して明らかな影響力をもつことを証明するものである。したがって気功の実践および理論を研究するにあたって、経絡との関連に着目するもの一定の意味をもつものと思われる。

(2)赤外線サーモグラム
上海市高血圧研究所・王崇行らの報告
 二〇人の高血圧患者を一〇人ずつのグループに分け、一方に鍛錬を行わせ、他方は対照グループとして何もさせなかった。サーモグラムを使った温度測定を行ったところ、鍛錬中は暗色の部分が明るくなり、温度値も大幅に上昇、鍛錬前との測定値比は一・八七±〇・一七度の上昇であった。これに対し、対照グループにははっきりとした変化が認められず、両者の違いは歴然としていた。
 体内の代謝過程で発生する熱量は、血流によって体表に運ばれ、皮膚を通じて赤外線輻射を生じる。この輻射エネルギーはさまざまな因子によって影響を受ける。すなわち代謝における変化や、血流の変化などがその因子となる。
 そこで皮膚および粘膜表面の微細な温度変化を測定することで、体内の生理・病理的状態を把握することができるのである。
 王氏の観察は血液循環の変化が、赤外線輻射量の増加に反映していることを認めるものである。また鍛錬が人体内部の代謝に、ある変化を与えることを証明する手がかりでもあるといえよう。

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