気功の方法…意念の鍛錬⑦

③人体内部の自己調節
 錬意を通じて人体内部の変化を意識的にコントロールできる。上海市気功療養所は一九五八年に、自分自身の血圧と脈拍をコントロールできる練功者を発見し、上海第一学院生理学研究室の気功グループと共同で次のような観察を行った。
上腕動脈の血圧測定…自己コントロール下の血圧は、収縮期血圧がただちに一三〇mlから一八〇mlまで上がり、弛暖期血圧も同時に上昇した。もとの血圧まで下げるのは、比較的緩慢であり焼く五分から十分以上かかった。何度も繰り返した後では、血圧の上昇程度は低下したが、一時間休息すると、再び血圧は顕著に上昇できた。血圧が上昇すると同時に、練功者の腕の筋肉には緊張状態が現れたが練功者は話つづけたままであり、全身の筋肉の緊張現象はみられなかった。
脈拍の測定…脈拍の変化には二つの状態がある。一つは血圧の上昇に従い脈拍の速さが増し、そのうえ脈拍が強くなる。もう一つは血圧が上昇したときのは脈拍は増えないか、かえって減少するが、血圧が上昇したと同時に、脈拍の力も強くなる。もとの血圧に下降したときには、どちらも脈拍の力は弱くなる。
 観察中に、練功者の呼吸の周期と血圧の緊張性調節機序の間の関係は、一般の人とは反対に呼気時に血管が収縮し吸気時に血管が弛暖する。
 この練功者はこのように用意により自己調節、自己抑制できるのである。そのため、気功それ自身は「生物フィードバック」の要素が含まれており、自己の生理機能活動を変えることができる。
 したがって気功は、循環系統、呼吸系統、神経系統、内分泌系統、筋肉と運動系統の自己調節の潜在力をさらに認識するうえで助けになるものである。

2024年4月
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