東洋医学.13

六腑の働き 1

 胆・胃・大腸・膀胱・三焦を六腑といいます。
①消化吸収を担う一本の管
 気血や精で満ちている五臓に対し、六腑は水穀(飲食物)で満ちています。水穀は、六腑で腐熟(初期消化)、吸収されながら、排出されます。つまり六腑とは、水穀が通る一本の管と考えられます。
 胆は胆汁を貯蔵して、小腸に排出することで飲食物の消化を助け、胃は飲食物を最初に受け入れ、腐熟により消化、吸収を行い、小腸は、胃から送られた飲食物を受け、さらに消化吸収し、栄養分とします(受盛・化物)。さらに消化物を清と濁に分別し、栄養分(清)は脾へ、糟粕(濁)のうち固形物は大腸、水液は膀胱へ送り、大腸は糟粕から、余分な水分を吸収して便に変え(伝導作用)、肛門から排泄させます。奉公は貯尿と排尿をつかさどり、三焦は水分の通路で、気と津液を全身に行き渡らせます。三焦は具体的な臓器はなく、胸腹腔全体に分布する大附です。
②六腑変調による不調 <胆・胃・小腸>
 胆は胆汁により、消化吸収を助ける機能をもちます。ただし、飲食物を移送しないうえ、貯蔵しないという腑の性質に反して胆汁を貯蔵するため、奇恒の腑にも属します。胆汁分泌が不調になると、飲食物が胃から逆流したり、胆汁が口にあふれ苦くなり、また、耳鳴り、黄疸などの症状も現れます。肝とは表裏関係にあるため、ストレスの影響を受けやすく、胆気が旺盛な場合はストレスの抵抗力が強いが、逆の場合は些細なことでもおびえたりします。
 胃は飲食物の受納と腐熟をにない、脾とともに消化吸収を行い、気と血を全身に送り出す源となっています。消化物を小腸に移送する働きもにない、胃が失調すると上腹部痛、嘔吐、胸焼け、しっっくりなどが生じます。消化不良が慢性化すると、脾の不調も引き起こし、食欲不振や全身のだるさをもたらします。
 小腸は、胃から送られた飲食物を受け、消化吸収し、さらに、消化物を清濁に分別し、栄養分と不要物に分け、大腸に送ります。そのため小腸の機能失調は消化吸収だけでなく、大小便にも異常を与え、また、表裏関係にある心に影響を与えると、舌のただれ、精神不安定といった症状が現れます。

2019年10月
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