東洋医学.18

精と神の概念

①精とは何か
 東洋医学では、身体を動かすエネルギーを気の類とし、精、気、神の三つに分類し、これら生命をつかさどる重要なものとして三宝ともいいます。
 精には先天の精と後天の精の二種あります。先天の精は、腎に貯蔵されているため腎精といわれ、親から子に受け継がれ、発育、生殖、老化に関与し、必要に応じて供給されます。生来、先天の精が不足していると、発育が遅く、二次成長の遅れ、小児喘息などの症状が見られるが、成長に伴い、後天の精の補充を受けて症状は改善されます。
 一方、後天の精は、脾や胃の働きで生まれる水穀の精微から生成され、臓腑などに運ばれて生命活動を支えます。一部は腎に運ばれ、老化により消耗する腎精を補充します。後天の精が不足し、腎精の補充ができなくなると、腎の機能低下をまねき、不妊症など生殖機能の低下、物忘れや頻尿といった老化現象などが表れます。
②神とは何か
 意識、思惟、精神、情緒という精神活動をつかさどっているものが神です。神は生命活動を統率する中枢であり、精神・意識活動の源となります。
 五臓にはそれぞれ異なる神が存在しており、心には神(神志)が、肺には魄、肝には魂、脾には意、腎には志が対応しています。なかでも、心の神は、他の神を統率する最上位の存在です。魂は意識活動を、魄は無意識や本能活動をにない、意は単純な記憶や思考を組み立てます。志は目標に向かって考えるといった精神活動をになっています。
 五臓と神の相互関係は非常に深く、五臓に不調が生じると、精神や意識にも不調が生じるようになります。

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