東洋医学.21

弁証論治とは.1

①証を決め、治療法を確定する
 東洋医学で診断・治療を行うときに、まず四診を行い、そこで見たり聞いたり、感じたりした情報を分析して証を立てます。証とは診断結果のことで、患者の自覚症状を重視し、四診で得たさまざまな情報を総合的に分析して、そこに統一体観(人と天地が相応するという観点)などの東洋医学的な観点を含めて証をたてます。これを弁証法といい、八綱弁証を大綱とし、そのほか気血や臓腑、経絡の状態によって気血津液弁証、臓腑弁証、経絡弁証などの弁証方法を選択していきます。
 こうして立てた証をもとに治療を行うことを論治といいます。論治では、患者それぞれの体質や症状に応じて治療法を決定します。そのため同じ病気の患者に対して違う治療を施したり、違う病気の患者でも証が同じであれば同じ治療を施すということもあります。これも西洋医学と違う特徴と言えます。
②弁証論治の流れ
 弁証論治による診断から治療までを、
鍼灸の場合は「理→法→方→穴→術」、
漢方の場合「理→法→方→薬」と言う流れで進めていきます。
「理」は病気の原因と状態を調べること、「法」は弁証の結果を受けて治療方針を決めること、「方・穴」は治療方法をを選ぶことで、「穴」は鍼灸治療を行うツボの決定のこと、そして「術」は鍼灸、「薬」は漢方の治療の事を言います。

2024年4月
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