ナチュラル│高血圧

高血圧
ほとんどの高血圧は「本態性高血圧」と呼ばれるもので、「本態性」とは医師には原因がわからないという意味である。おそらく原因は脳と交感神経に隠されているのだろう。交感神経は体が緊急事態にそなえるとき「戦うか逃げるか」反応をつかさどる神経である。緊急時にもっとも重大な機能は、脳への血流を確保することだ。交感神経系が興奮すると、脳へより多くの血液を送るために末梢動脈を収縮させ、その結果、動脈の血圧が上昇する。しかたって本態性高血圧とは、一瞬たりとも消えることがない創造上の脅威にたいして神経系が反応しているような状態のことをいうわけだ。
交感神経の緊張がつねに高く、細動脈はつねに収縮し、血圧はつねに上昇している。その持続的な血圧の上昇が、ついには心臓や動脈、腎臓などに損傷を招いてしまうのだ。
交感神経系が恐れの感情にかかわり、化学的伝達物質としてアドレナリンやノルアドレナリンを使っている以上、本態性高血圧を構成する要因のひとつが不安の感情であったとしてもおかしくはない。白衣を着た医師や看護婦が血圧を測定しようとすると患者の血圧があがってしまう、いわゆる「白衣症候群」は、不安が血圧を上昇させることの良い証拠である。医師は患者に余計な不安を与えることで、不注意にも高血圧を悪化させているのだ。
高血圧の人にまず差し上げたいアドバイスは、自宅でくつろいでいるときに自分で血圧を測っても上昇しているかどうか確かめていただきたいという事だ。自分で簡単に測定できるデジタル式の血圧計は、医療器具店でもメールオーダーでも買える。普段の血圧よりも医師の診断室で測る血圧のほうがはるかに高いことに気付く人はかなりいるはずだ。そんな人は、薬を飲まずに自分で血圧をコントロールできるという事に自信をもっていい。
降圧剤を飲まずに高血圧を治すほうがいい理由ははっきりしている。ほとんどの降圧剤には毒性があるからだ。ナトリウムと水の対外への排出量をふやして循環器系の液体量をへらすことを狙う利尿剤は、心筋梗塞になるリスクを高める。また、他の降圧剤の大部分は、動脈を調整している神経に干渉して、その収縮をブロックすることを狙いにしている。この方法もさまざまな不快な副作用を招くばかりか、問題の根本にふれない対症療法であり、症状を長びかせる恐れがある。脳は愚鈍な器官ではない。自己の働きの成果をモニターする手段は幾重にも備えている。交感神経をつうじて送った指令がブロックされたことを感知すると、他の手段を使って以前にもまして強力な指令を送ろうとするのだ。
最小血圧は拡張期圧とも呼ばれ、心臓の拡縮周期における拡張期(弛暖期)の血圧をあらわしている。健康にたいするリスクを左右する鍵は、最大血圧よりもこの最小血圧が握っている。最小血圧がつねに100以上ある人は、80以下にするために何かをしなければならない。そのためは、自己治療法を試みていただきたい。2カ月真剣に取り組んでみても血圧が下がらないようなら、西洋医学の治療を受けることを考える必要がある。
◎コーヒーとタバコを含む一切の興奮性薬物をやめること。
◎理想体重より2.5キロ以上オーバーしている人は減量すること。
◎定期的にエアロビック運動をすること。
◎リラクゼーション法を行う。
◎ナトリウムの摂取を減らし、カリウムの摂取をふやすこと。
◎カルシウムとマグネシウムの栄養補助食品をとること。
◎もし降圧剤をのまなければならなくなっても、一生のみつづけるなどと考える必要ない。自己治療法を続けて、ときおり降圧剤の服用量をへらしてみるといい。ただし、急に服用をやめてはならない。必ず少しずつへらしていき、血圧を測って様子をみながらにしていただいたい。

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