ナチュラル│低血糖症

低血糖症
これも不可解な流行病のひとつだが、カンジダ症や慢性疲労症候群が流行ぢてくると同時に影をひそめつつあるようだ。血糖値が極度に不安定で、そのためにめまい・虚脱感・冷汗・失神などを起こす人は非常に少ないものである。なぜ少ないかというと、脳の唯一のエネルギー源はグルコースであり、血糖値の安定は脳の正常に機能するための絶対条件だからだ。からだは脳の平衡に影響を及ぼす恐れのあるような方向には働かず、その人が何を食べようが血糖値の安定を確保するために、何重にもフェイルセイフ機構を張り巡らしている。
新しい流行病が出現してくるまで、疲労・倦怠・虚弱・無力感・抑うつを訴える多くの人たちが、糖負荷試験によって低血糖症と診断されたものだ。この試験法は患者に大量の砂糖水を飲ませ、数時間おきに何回か採血して血糖値の経時的な変化を調べるものである。私に言わせれば、この検査は無価値である。正常な生理を狂わせ、異常ではないものを異常にしてしまう検査だからだ。たとえ血漿グルコース濃度が正常値以下に減少して低血糖が認められたとしても、それは一次疾患ではなく、神経系のアンバランスを背景にした一症状というべきものである。
低血糖症の診断をつけたがる治療家はたいがい食事療法を指示するが、それはきわめて不健康な療法である。たとえば、炭水化物の摂取を最小限にしてタンパク質をたくさんとれといった指示だ。かれらはまた、ありとあらゆるビタミン類や栄養補助食品をすすめるが、ほとんど無価値なものばかりである。
もし血糖値が不安定だと感じる人がいれば、私の紹介した食事療法、運動法、リラクゼーション法の指示に従っていただきたい。砂糖の摂取は最小限にととめる代わりに必ず澱粉類をたくさん取り、タンパク質の摂取はできるだけ抑えることだ。カフェインとアルコールはやめていただきたい。栄養補助食品のクロムは血糖値を安定させるのに役立つと考えられる。もっとも吸収しやすいピコリン酸クロム剤を1日200マイクログラム飲んで、2カ月様子を見ていただきたい。
抑うつ・疲労・精力減退・無力感などを低血糖のせいにしてはならない。そのような状態になったら真の原因を探り、ライフスタイルを変えることによって意欲をわかせるようにしていただきたい。

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