ナチュラル│糖尿病

糖尿病
糖尿病は遺伝的な代謝不全によるもので、インスリン依存型(若年型)とインスリン非依存型(成人型)の2つのタイプにわかれられる。前者は幼児期か思春期に発症することが多くて症状も重く、死を免れるには定期的にインスリンの注射をしなければならない。これは自己免疫の不全からくるものである。後者はふつう中年以降に発症して症状は軽く、標準体重を維持して食事に気をつけるか、経口薬をのむことによってコントロールできる場合が多い。これは自己免疫ではない。
現代医学の薬物療法にまったく頼らずに糖尿病に対処する方法の詳細について論じるのは、この本の守備範囲を超えている。ただ、伝統的な医学の各流派にはたいがい血糖値を調節して、この古代からあった病気にかかった人を助ける何らかの方法があることを指摘するにとどめておきたい。
インスリン依存型の糖尿病の場合は、インスリン注射から完全に手を切ることは難しいし、手を切ろうとしてはならない。とはいえ、自然療法とライフスタイルの改善によって、インスリンの必要量をへらすことは可能である。
若年性糖尿病の治療目標は、健康が最高の状態にたもたれ、とくに食生活・運動・ストレスリダクションによって心臓血管系の健康が維持できているときに、インスリンの必要量を最小限にへらすというところにある。一方、成人型糖尿病の治療目標は、インスリンの必要量を最小限にへらすというところにある。一方、成人型糖尿病目標は、インスリンおよび他の処方箋を一切を一切使わず、健康的なライフスタイルを着実に守ることによって、糖尿病をコントロール下に置くというところにある。
世界中のさまざまな伝統医学で、上昇した血糖値をさげるために使ってきた植物の数を驚くほど多い。ヨーロッパと北米でよく使われていたのはブルーベリーだ。ブルーベリーの葉のお茶は、長期にわたってのんでいればマイルドで安全な血糖調節薬になる。これを朝晩、カップ一杯ずつ、少なくとも3カ月はのんでみていただきたい。ブルーベリーの葉のお茶やチンキ剤、エキス剤は健康食品店で売っている。
伝統医学の治療家に相談すれば、血糖値をさげる強力な生薬が手に入ることがある。たとえばメキシコ系アメリカ人のクランデロ(治療家)は、アリゾナ州南部の山岳森林地帯に成育するハムラ(ブリッケリア・グランディフローラ)という植物を使う。糖尿病の患者は、クランデロ、中国医学、アーユルヴェーダ(インド医学)などの治療家に相談してみることをおすすめしたい。
ある研究によれば、補酵素Qには血糖値を安定させる作用があるらしい。少なくとも3カ月、1日80ミリグラムをのんでみるのもいいだろう。
ストレスは糖尿病の経過に大きく作用することがある。また、暗示によってインスリンの必要量をへらすこともできる。リラクゼーション法と並行して、催眠療法を受けるのも悪くないはずだ。
糖尿病、とくに若年型の糖尿病を、不運な呪いのように考えるのは無理のないことかもしれない。しかし、もう少し肯定的な考え方をしたほうが症状の好転に役立つ。世界には糖尿病の患者が意外なほど多い。人間を苦しめ寿命を縮める遺伝病が、こんなにも多いとは不思議なことではないか。糖尿病の遺伝子が執拗に生き続ける理由を説明するひとつの方法は、それが過去において非常に有利だったことのなごりかもしれないと考えることである。事実、われわれの先祖の多くがそうであったように、飢餓線上すれすれか豊富と欠乏の繰り返しの生活において、血糖値が低い人よりも血糖値が高い人のほうが生存に適していたかもしれない。それは代謝の種類の違いであり、食物がつねに豊富にあるような時代にのみ不利になる体質なのである。
もしこの見方が正しければ、血糖値が高いこと自体は病気でも呪いでもなく、むしろライフスタイルと環境との関係においてのみ病気に変わる、オルタナティブな遺伝体質だと考えられる。こうした考え方から導きられる一つの提案は、病気の後退を促すようなライフスタイルと環境を操作できるのではないか、ということだ。現代医学の治療法は、とてもそのような方向にあるとは思えない。問題の根源に迫ろうとすることはなく、ただ危険な血糖値を押さえつけているだけである。糖尿病患者にいえるのは、食事の内容・量・回数をはじめ、生活のあらゆる側面にかんして積極的に実験し、、自己でインスリンの必要量がへらせるかどうか見守っていただきたいということだ。これは自分の健康には自分で責任をもつということだが、だからこそあなたはいま、これを読んでいるということになるのだ。

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