西野皓三│ギャンブル依存症②

ギャンブル依存症と大脳の関係②
身体の免疫系は、自分の生命を危険に晒すような物質や病原菌を未然に駆逐しますが、大脳の情報機能にはそうしたシステムがないのです。すなわち「情報の免疫系」が大脳にはないということです。したがって見当外れの間違った情報どころか、そのまま鵜呑みにすると大失敗をするような情報、自らの生命を危険に晒してしまいかねない情報も、大脳は平気で吸収してしまうのです。
人間が心身ともに健全に生きていくうえで、免疫があるかないかということは、大きな違いとなって表れてきます。
ギャンブル依存症も、広い意味で、大脳には情報の免疫系がないということの例だと言えます。
もともと人間はギャンブルという、脳に働きかける強烈な誘惑(情報)に対して免疫を持っていないのです。失敗を何度も繰り返すことによって、経験知を積み重ね、ギャンブルの誘惑た対する“免疫のようなもの”を育てることができますが、経験の乏しい家庭の主婦には、そうした免疫性があまりありません。そのため、ギャンブルに狂ってしまう人が多いというです。
パチンコ・マニアの主婦が、夏の炎天下の車の中に幼児を放置して、死なせてしまったという事故も起きています。母親が本来、自分の命より大切にするはずの幼児を死なせてしまう行動をとることは、尋常ではありませんが、これも脳には情報に対する自然の免疫系がないために起きる悲劇なのです。