西野皓三│呼吸で人生が変化②

呼吸を変えれば、すべてが変わる②
職人のように迅速かつ正確に身体を動かすためには、安定した深い呼吸が不可欠になってきます。そこで彼らは、経験に経験を重ね、身体を手際よく動かすことのできる呼吸を身につけていくのです。
何の職人であれ、「名人の呼吸」は少なくとも10年単位の長い訓練という習慣のうえに体得されたものなのです。
すべての人間が、よりよい呼吸を身につけるには、よい腕前の職人になるのと同じように、訓練を行う必要があるということでしょう。
現代人はとりわけ、人としゃべる時間が多くなっています。話をするということは、それだけ多くの意識を話す内容や相手に向けなければなりません。会話中の呼吸は、ほとんどの場合が浅い口呼吸になってしまうのです。
少し前の日本では水と空気と安全はタダだと思っていました。最近になって、ようや くそうしたものは、タダでは手に入らないということを噛み締めています。呼吸も同じです。
「生きている以上、呼吸はしているはずだ。すでにしている呼吸をわざわざ習う必要はないだろう」…こう思っている人は多いのですが、それは違います。
命を支える最低限度の呼吸から、能力をフルに引き出す呼吸まで、呼吸はさまざまです。手遅れにならないうちに、気が付いた時に、鼻から息を吸うように心掛けることが大切です。

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