古歩道│カウントない医原病②

死因にカウントされない医原病②
では、こう反論しよう。本当に現代医療が健全ならば、医原病について堂々と死因の一つに挙げ、そのリスクも含めて、世の中に理解を求めていけばいいのだ。
現実に医療ミス、医療過誤、医療事故は、頻繁に起こっている。薬害エイズ、薬害肝炎といった社会問題となった薬害事件だけでなくとも、薬の副作用で苦しんでいる人など、今や珍しくはない。抗がん剤などの副作用の激しい投薬が原因で体力を奪われて亡くなる人もたくさんいる。医療行為が、それこそ患者の命に関わるのは、ちょっとした手術や医療処置、投薬で患者さんから免責を含めた同意書を取っていることからも、医療関係者が一番、理解しているはずなのだ。
ならば薬の副作用や手術が原因で亡くなった人に対して、免責に同意して医者や病院に責任を問わない代わりに、死因をきちんと「医原病」としてカウントするのが、医療関係者としての誠意ではないだろうか。
ところが、やっていることは「医原病」を隠蔽することばかりだ。
実際、日本では心臓疾患が死因の第2位で年間約18万人(厚生労働省調査2010年)となっている。高齢者が心筋梗塞などの病気で亡くなるケースは確かに少なくない。
しかし心臓疾患が多い理由は、「原因不明」、もっといえば、医療や病院が原因不明にしておきたいとき、心不全で処理するためなのだ。心不全とは、要するに「心臓が止まりました」。なぜ、心臓が止まったのかには言及しないための「魔法の言葉」なのだ。