古歩道│肺炎も医原病①

たかが「肺炎」で年間12万人が死亡するその訳は①
医原病と目される死因は、まだ他にもある。
第4位にランクインする「肺炎」である。肺炎は、年間、だいたい10万人から12万人の間で推移する。厚生労働省がまとめる死因では「肺炎」と一括りにしているが、これじたい、かなり意図的で、医原病隠しと考えていい。
肺炎に死亡者数が多いのは、肺が炎症を起こして息ができなくなり、呼吸器不全で最後は窒息死してしまうからだ。普通、肺炎と聞いて、私たちがイメージするのは、インフルエンザや風邪による肺炎だろう。これは「市中肺炎」といって、まず、この市中肺炎で亡くなることはない。もちろん、老人や乳幼児、他の病気や怪我などで極端に体力がないときには、病状をこじらせて亡くなるケースもある。しかし基本的には稀な話で、病院に行って抗生物質や栄養剤を投与してもらえば、たいていは確実に治る。
では、どうして肺炎が死因の第4位なのか。
実は、肺炎死因につながっているのが、いわゆる「院内肺炎」だからである。
よく院内肺炎では「院内感染」が問題となる。院内感染とは医学用語で使う場合、抗生物質耐性菌、多剤耐性菌に感染する狭い意味となる。
病院で抗生剤を使っていると、抗生剤に耐性を持つ変異体ウイルスが出てくる。病院内でしか存在しない病原体に感染したから「院内感染」というわけだ。
だが、耐性菌による院内感染など、実際はめったに起こらない。だからメディアが大騒ぎするのだ。そんなレアケースで、当然、何万人も死者がでるわけはない。肺炎の問題は、あくまでも「院内感染」が大半の死因となっている。
そもそも「院内感染」とは、手術後の「術後性肺炎」、副作用の強い薬物投与の「薬剤性肺炎」を示す。医療行為によって体力が落ちているとき、何らかのウイルスや菌類に感染、肺まで炎症を起こすと、さっきの言ったように窒息(呼吸器不全)で死亡する。院内肺炎がやっかいなのは、健康体なら熱すら出ない無害のウイルスに感染して病状が悪化することにある。実際、院内感染で問題となる耐性菌にせよ、健康な人なら、まず、感染することはないし、感染しても本人が気づかないうちに体内の免疫システムで処理される。基本的には感染力の弱い無害な菌なのである。