イギリスにおける医療過誤による死亡は500%に達する(監査委員会)
昨年、英国の公立病院で焼く1200人が処方や投薬のミスによって死亡した。政府監視グループが出版したレポートが報じた。
監査委員会によるレポートに、間違った薬の投薬を含む過誤…一例、乳がん患者に抗がん剤タモクシフェンの代わりに睡眠薬テマゼパムが投与された…、正しい薬の誤った用量の投与、気づかずに致死的反応を起こす薬を処方した、などの例の概要が記されている。
レポートによれば、死亡者数は1990年とくらべ5倍に増えている。
さらに、投薬関連のミスを生き延びた何千人もの患者は、まず必ず病気持ちになり、さらに治療を要するので、国家健康サービスの部外費用を作り出す結果になった。
「健康サービスはおそらく年間7億2500万ドルを使って、逆の診療や過誤を受けた人々をよりよい状態に戻そうとしています。これには患者に対する人的コストは含まれていないのです」と、レポートの執筆者の1人、ニック・マップストーンは語る。
「薬の数は増え続けています。薬の効力…したがってしばしば毒性も…増え続けています。多数投薬の人数も増え続けています。相互作用の危険も増え続けているわけです」と、ピッカーズビル医師はBBCに語った。
最近数か月に大々的に報じられた薬関連の過誤のケースは問題のありかを痛切に感じさせた。あるケースでは、がん患者が推奨用量の1000倍の薬を処方され投与されていた。
べつのケースで、ノッティンガムのクイーンズ・メディカル・センターでのことだが、10代の、寛解したがん患者が、間違って抗がん剤の脊椎注射により昏睡状態に陥った後、死亡した。
「クイーンズ・メディカル・センターでの最近の事件は、毎日のプレッシャーが、いかにして推奨される最善の療法を無視させることになるか、をよく示すものである」とレポートは言う。
患者の権利のためにロビー活動を行う、消費者協会のスポークス・ウーマン、キャッキー・グラッターは語る。「治療と薬に関する、こまやかで明瞭な、患者への情報を求める強い要求があるということ、単に病院の中ばかりでなく、家庭で薬を服用する場合にも同様である、そのことをこのレポートは示しています」
投薬過誤による死亡が増えている(CNN)
投薬ミスが原因の死亡が1983年から1993年の間に2倍以上になったと、英国の医学雑誌『ランセット』に掲載された記事が伝えた。
UCLAの研究チームの調査によると、死亡の最も鋭い増加は外来患者に見られた。
薬剤と他の薬による偶発的毒性による死亡者は851人からほぼ2000人にまで上昇した。その中で、外来患者の死亡数が200人以下から1500人弱に増えた。
1993年には、投薬ミスで死亡する外来患者は、入院患者にくらべて6.5倍ほどになる。
このレポートは死亡診断に基づいているが、医療専門家のミスによるのか患者のミスによるのかは、はっきりしない。