真の黒幕は誰だ?①
武見太郎は、日本人に大量のがん患者が生まれることを知っていた可能性が高い。知っていて、健康診断の導入を推し進めたのである。
医師にあるまじき行為に、なぜ、彼は手を染めたのか?
ここに一冊の本がある。タイトルは『誰も書かなかった日本医師会』(草思社)。著者は元地方紙記者から医療ジャーナリストになった水野肇氏である。タイトルこそ刺激的だが、中身は医師会を擁護し、武見太郎の功績を持ち上げる、いわゆる「提燈本」。だからといってバカにしてはならない。褒めることが前提だけに、ついつい、本人も、チェックする側も油断して重要な秘密を漏らすことがあるからだ。
気になる記述を見つけた。
「問題は、前にも述べた“キングメーカー”の存在である。東京医師会内部には、当時、表には出ずに陰で人事を操る人たちがいて、どういうわけだが隠然たる勢力を持っていた。(中略)“諸悪の根源”だったといわれている」(『誰も書かなかった日本医師会』185ページより引用)
武見太郎が絶対的な権力を握ってきたのも表には出てこない東京医師会内部の「闇の勢力」があって、それが武見の死後も医師会を支配してきた、そう、著者は語っている。
古歩道│真の黒幕は誰だ?①
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