薬害エイズ事件の深い闇②
まず、日本に輸出した外国メーカーは、エイズウイルスに汚染されている可能性を熟知していた。彼らは欧米向けにはウイルスを殺菌処理した加熱製剤へと切り替えておきながら、汚染で売れ残った非加熱製剤を日本で売りさばいたのだ。販売を担当する国内メーカーは、それを十分承知したうえで輸入していた。国民の安全のために水際で阻止する役目を担っているはずの厚生省も、あっさりとスピード認可した。医師たちは医師たちで「在庫一掃」と患者に服用するよう積極的に勧めた。しかも厚生省が危険な非加熱製剤を認可し、安全な加熱製剤を締めだしてきたのは加熱製剤の開発に手間取っていた国内メーカーの救済のためだった。実際、許認可権を持つ厚労省の役人、治験を担当した医師たちに製薬メーカーから賄賂が飛び交っていたともいう。
ここまでくれば「医原病」というより大量殺人事件といいたくなろう。薬害エイズ事件の関係者は、血友病患者が「エイズに感染して死ぬかもしれない」と理解していた以上、殺人罪と同等の「未必の故意」が問われてしかるべきだ。
いずれにせよ、薬害エイズは、「死を処方する医師」たちによって引き起こされた。それは「病を処方する闇の医師」が実在している現実を私たちに突きつける。
確かに薬害エイズは酷い事件だった。
古歩道│薬害エイズ事件②
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