古歩道│医師不足の真因③

「医師不足」を煽ったほうがお金儲けに都合がいい③
…受け入れ拒否である。
テレビや新聞は、たびたび夜間に倒れた子どもや妊娠中の女性を病院が「受け入れ拒否」、治療の遅れで亡くなったといったニュースを大々的に取り上げる。救急車はすぐに到着したのに、どの病院も受け入れてもらえなかった。子どもを失って嘆き悲しむ親御さんの姿は、本当に胸が痛む。そうしてメディアが大騒ぎしたところで辿り着く結論は、いつもきまっている。「産科医」「小児科医」が不足している、である。
産科や小児科は、ただでさえきつい現場で数が少ない。
医師自身が体調を壊し、どんどんやめている。
産科や小児科医は、医療裁判になるケースが多く、医学部の学生も敬遠している。
病院も医師も、本当は受け入れ拒否などしたくない。
そうせざるをえない現状があるのだ、と。
そしてメディアは、医師不足解消に政府は動け、そう世論を醸成していく。小さな子どもの死は、ただでさえ痛ましい。だから受け入れ拒否は騒がれ、医療裁判もニュースで取り上げられやすい。結果、たいていの人は、「医師不足を解消しなければならない」「医療費負担が上がっても仕方ない」と考えるようになる。
しつこいようだが、すべて大嘘だ。デタラメなのだ。
むしろ、産科や小児科の医師不足を加速させているのは医学界自体であろう。わざと産科や小児科を狙いすまし、医師不足にさせ、それで子どもや妊婦を亡くなりやすくしておき、事故が起これば、メディアを使って煽り立てる。子どもや妊婦の「死」で、胸を痛めさせた世間の人たちを騙して、よりいっそうの「人殺し医療」を加速させているのだ。

2024年4月
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