古歩道│あとがき②

同じく医療保険料にしても、健康な人ほど「安く」なるよう逆インセンティブをかければどうだろうか。タバコやお酒、運動をしない、不摂生をしている人は、どんどん逆ポイントがついて保険料が上がっていく。このあたりは自動車保険と同様だ。無理を重ね、多少、稼ぎが増えたところで、ごっそり医療保険で持っていかれるとなれば、こんなにバカらしいことはない。三食しっかり食べて、たっぷり睡眠を取り、のんびり休息するようになる。普段から「健康」に気をつけるようになるだろう。
健康になって保険料は安くなるのだ。元気な人が増えれば、社会も活性化する。当然、税金も自然に増える。健康な人が増えれば増えるほど医療従事者の懐も暖かくなるのだから、こんなに素晴らしいことはないだろう。
現代医療の最大の問題は、巨大な製薬メーカーの存在である。先進国の多くでは、製薬メーカーはGDP(国内総生産)の17%を占める。そんなガリバー企業が利益を確保しようと暴れまわっているから、人殺し医療が加速する。効きもしない薬を使わせ、こっそりと病原体をばら撒くようなことをしてしまうのだ。
ならば、製薬メーカーには、こんな逆インセンティブをかけたらいい。
治療実績に応じて医薬品の薬価をスライドさせていくのだ。効き目があった薬は、どんどん値段が上がる。そうすれば、効き目のない薬など開発もしないし、販売もしなくなる。
さらに人々の健康度合いに応じて、税率を逆スライドさせるのも良策だろう。健康な人の割合が多いほど、税金が下がるとなれば、彼らだって妙な真似はすまい。

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