言霊百神│天津磐境⑦

歴史を説くことは本講の目的ではないが、『竹内文献』によると大陸から伏羲氏が来朝して神道の伝授を受け、これを『易』(天津金木)として彼地に伝えたのは鵜草葺不合朝五十八代御中幸玉天皇(うがやふきあえずちょうごじゅうはちだいみなかぬしさきたますめらみこと)の御宇と伝えられている。その『易』に於ける先天の基本形態である周敦頤の所謂太極図がすなわち神道の天津磐境の形態に当る。この場合、『易』に於いて太極の構造を示すに数または算木の陰陽の組合わせを以てし、神道の磐境では言霊の配列を以てする。両者はまた同じ意味のものであるが、その表現形式の相違も前述の曼荼羅と天斑馬のそれと同じである。

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