言霊百神│大行⑤

前述の如く岐美二神の創造は既に先天としての宇宙の実在と、その実在を現わす識の原律を「天津神諸の命」であるところの母音、半母音、父韻として把持し、その父母音すなわち天名の活用として開始されたものであるから、その実在、識すなわち主体と客体の産霊(むすび)である実相の顕現とその認識把握は、比喩や象徴や概念は或いは禅に於ける如き具体物の提示などによって為されるものではなくして、母音と父韻の産霊(むすび)によって生み出される子音として把握され表現される事になるのである。父母音そのものが既に確立された先天であるから、その結合によって顕わされる子音もまた客観普遍の実相の自己表現となることとなるのである。くどくどしく説いたようだが、此処のところの意義がよく呑み込めないと神道の本質である言霊学の理解が出来ない。

2024年4月
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