言霊百神│子音の創生⑦

だが父韻、母音のことはそれでよいとしても、天津日嗣の秘密であり、人間精神の後天的原素である子音に関して或いは永久に文字文章を以て顕わに開示教伝すべきものではない事であるかも知れぬ。『法華経』にも「唯だ仏とのみ、乃ち能く諸法の実相を究め尽くせばなり」(「方便品」)とあるからには、それはただ覚者と覚者との間の「以心伝心」の口伝として授受継承すべきものであって、高天原の秘密は永久に高天原に留めて置かれて、世界はただその応用と展開の面だけを教示すべきものであるのかも知れない。古来「古事記を釈く者は死す」と戒められて来た事は斯うした理由による所とも思われる。

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