言霊百神│子音の創生⑫

この様に三千大千世界の活動の下に、全先天を基礎とし素材として産霊ばれ、ひらめいて来る理念が真奈であり、更にその真奈がさながら音として声として結ばれ写し出される時、それが真言であり陀羅尼である。神名は神の言葉であり「諸仏の語には異なりあることなし」(「方便品第二」)と云われる本来の人間すなわち仏陀の自覚せられたる言語である。仏陀の言語はキリスト教の天国、エデンの園を形成する言語であり、神道の高天原の言語である。その一切が唯一で同一で異なることがない。
「化仏の眉間より亦金色の光を出して象の鼻の中に入る。具蓮華の色にして象の鼻の中より出でて象の眼の中に入り、象の眼の中より出でて象の耳の中に入り、象の耳より出でて象の頂上を照らして化して金臺と作(な)る。象の頭の上に當って三化人あり、一りは金輪を捉り、一りに摩尼珠を持ち、一りは金剛杵を把れり。」(『仏説観普賢菩薩行法経』)とあるのは刹那に運行する真奈の活動を述べたものである。但しこれは仏教であるから直接言霊は説かない。従って象の口より発する言葉がない。言霊の運行は最後に三人の化人が持つ器物となる。金輪は八咫鏡であり、摩尼珠は麻邇すなわち勾玉であり、金剛杵は剣であり、この三つは即ち三種の神器である。