天之水分神(あめのみくまりのかみ)
国之水分神(くにのみくまりのかみ)
ミクマリは水配(みくまり)である。言葉を発するには水がなければならない。天の水とは霊の持続と云うほどの事であり、国の水とは実際の唾液と云うわけである。ここにも岐美の分け持ちが行われている。水が加わらないと生命が発現しない。言霊ソセはその水を注いだり、堰いたりする心である。水は多くても少なくてもいけない。適当に調節配分されなければならない。
天之久比奢母智神(あめのくひざもちのかみ)【言霊ホ】
国之久比奢母智神(くにのくひざもちのかみ)【言霊ヘ】
以上のようにして言と霊とが段々に結ばれて行くのであるが、その結合が一時的なものに止まってしまわずに、久しく豊かに持ち続けられなければならない。言霊ホもへも開く姿、火が燃え、穂が伸びる姿、それは口を開いて言葉が発せられる心と動作である。天之久比奢母智は伊邪那岐、国之久比奢母智は伊邪那美の系統である。