言霊百神│しめ縄③

先天である実在が識の力によって後天である実相を産み出す営みが岐美二神の婚(よば)いである。それは霊と体の呼び合いであると共に、実在と識との呼び合いであって、この産霊(むすび)である婚いの姿を象(かたちど)った咒物が「しめなわ」である。産霊は縄が糾われる如くに結ばれて行く。アザナウとは首(はじ)めのアから終わりのサまでの言と霊とが名(天鳥船)となって合され生み出される事である。
婚いによって最後に言と霊とが正しい姿に合されて第三の子音(実相)が生まれるが、その子音が生まれるまでの途中に於ては最後まで岐は岐であり、美は美である。速秋津比古、速秋津比売。沫那芸、沫那美。天之狭土、国之狭土。大戸惑子、大戸惑女等その道程が進んで行っても、その間依然として岐の系統は岐の系統、美の系統は美の系統であるのである。そして最後にナ(名)となりコ(子)となる時が言と霊、物と心、律と実在が注がれ連なって一つになる時である。天名が和して縄(名和)が完成する。アナは吾と汝であり、岐と美である。岐美が和して真奈となる。