言霊百神│しめ縄⑩

縄とは右の様に言葉が生まれ出る様相を象ったもので、或いはまた言葉そのものを意味し、その言葉の原理を直ちに社会に適用して行く道を「結縄(けつじょう)の政(まつりごと)」と古代の儒教では呼んでいた。此の縄に関連してくちなわ(口縄)と云う言葉がある。蛇にたとえられている。同じく人間の言葉であっても先天を根底としてその正系の順序を経て生まれて来る真言麻邇ではなく、天之真奈井の源から発せられる真奈ではなくして、その中途の口辺から発せられる如き、すなわちその淵源との連絡関連の経路と自覚が断絶している言葉を口縄と云う。すなわち口辺で糾われる言葉のことである。先天から発する正系の言語は全世界の全人類を通じた唯だ一種類であるが、中途から生まれた言語は各民族、各国家で多種多様である。口縄の言葉は云わば神界から発せられず、霊界から出て来る言葉と云ってよい。