言霊百神│音の整理⑤

ゆまりに成りませる神の名は弥都波能売神(みつはのめのかみ)
ゆまりはイウマリ(五埋まり)である。埴土盤の上にアオウエイの五母音を並べる。これがイウマリである。この時アを天に、イを地に取ると真中にオウエの三音が並ぶ。みつはのめは三つ葉の目であり、オウエの三音のことである。『日本書紀」には罔象女(みつはめ)と書かれてある。中の三音がはいるとアイと共に音図盤の網の目の象(かたち)が出来る。

和久産巣日神(わくむすびのかみ)
わくむすびは枠結びである。斯うして段々に金山、波邇夜須、弥都波能売(みつはのめ)の順序で音字を整理して行くと、五十音が一つの枠の中に結ばれてまとまって来る。和久産巣日は高御産巣日や神産巣日と同じく物事の生み結び方の一つであるが、但し和久結びで結ばれ総合された五十音はまだ整理のほんの初歩であって、その中身がまだよくまとまっていない雑然たる集合に過ぎない。わくは蛆が湧く、湯が湧くという時のわくで、結びの猶(ゆう)は渾沌たる状態である。

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