言霊百神│禊祓(一)⑩

前回に説いた如く黄泉比良坂に於て事戸(絶妻の誓)を渡して離別した姿である岐美二神が、此の段になると伊邪那岐大神として再び二者共同の活動をすると云うことは一見大きな矛盾である如くに感ぜられるが、この矛盾が意義深いところであって、絶えず分離して行くことは予母都国(あらかじめの母の都)であり、黄泉国(萌す泉の国)の主宰者である客体側の美神の業であり、その新たに分離し生成された内容を常に総合することは主体側である岐美の原理であり活動である。