私の言霊体験㊾

 共同体社会から階級社会、再び共同体社会へと人類は進化してきている。共同体社会の分解に市場経済が重要な役割を果たしてきた。貨幣の出現によってすべてが価値としての存在へと変化し、その価値を奪い合う競争に駆り立てる資本主義社会の最終ステージへと人類は到達した。私たちが考えなければならないことは資本主義の良い点、社会主義=共産主義の良い点を生かして新しい社会の建設に取り組むことである。良い点を生かすことに全力で取り組めば悪い点は必然的に解決していくであろう。逆では決してうまくはいかない。逆では逆方向に進み、治そうと思うことが逆に悪い方へ悪い方へと進んでしまう。これが言霊の原理である。
 新しい時代の社会の仕組みの事を本物時代という人もいる。資本が信用という妄想により計画されることに対して本物というのには賛成であるが、ネーミングとしてはいまいちでもっと良いネーミングが必要であろう。
 新しい時代のネーミングもそうであるが、具体的なイメージもいまいちはっきりしない。本物しか生き残ることができない社会であるのだが、本物とはなんであろうか。言葉自体が何通りにも解釈できる中で本物とは、哲学体系も含めて考えなくてはいけないかもしれない。まずは言葉の整理から始めなければならないようだ。
誰にでもわかりやすく表現する工夫、言葉に置き換えることができなければ実現することはできないことをもっと明確にしなければならない。自然に作られた物と、人間の作り上げた物が我々の客観的実在である。またその言葉自体も人の作り上げた精神世界である。その精神世界に妄想という想像世界が存在し悪い影響を与えている。妄想は人の不安を増幅させ存在するので厄介である。まあ競争原理がなくなれば妄想もなくなるであろうが急には無理でしょう。時間と教育により解決するしかないでしょう。互いが信頼できる世になるにつれて次第になくなると考える。悪いことを考えれば悪い方向に行くし良いことを考えればよい方向に行く、それが言霊の基本原理であるからだ。

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