医療

古歩道│ドイツ医学界①

脚気を細菌由来と見誤ったコッホ① 日本の軍医はレベルが異常に低かった、というわけではない。 実は明治維新後、国際社会にデビューした近代日本で、最も「欧米」に近い技術水準にあったのが医学だった。 事実、明治維新から20年過…

古歩道│戦争の敵は脚気②

日露戦争での最大の敵は脚気だった。② 江戸時代、すでに脚気の原因は白米食にあり、麦飯などが有効ということは経験則上、わかっていた。ならば3度の食事のうち、1食を麦飯にするなど対処法はあっただろう。とくにわからないのは軍隊…

古歩道│戦争の敵は脚気①

日露戦争での最大の敵は脚気だった。① 江戸で脚気が蔓延していたのは、社会システムに原因があった。幕府のお膝元である江戸は白米の一大消費地で、江戸在住の武士たちは俸給とは別に米を現物支給でもらっていた。「食い扶持」の扶持は…

古歩道│日本人と脚気②

日本人は戦後も脚気に苦しんだ② 実際、旧日本軍では1日6合から7合、ご飯12杯から14杯が基準で、炭鉱労働などきつい肉体労働などでは「一升飯」(10合)を掲げて求人していた。だいたい1日6合というのが成人男性の「お腹いっ…

古歩道│日本人と脚気①

日本人は戦後も脚気に苦しんだ① 「エッ、カッケ?それ、なんなの?」 本書の打ち合わせの最中の私の発言である。「脚気」という日本語の病名を知らなかったのだ。 「ビタミンB1が足りなくて発生するビタミン欠乏症の一種で、江戸時…

古歩道│江戸の混合医療②

完成度が高かった江戸の混合医療② 病気や怪我の度合いに応じて、段階的に医療担当が代わって対処する。 もし、徳川幕府が「医療行為は蘭方医以外、認めない」「違反者は罪人」と決定したとしたら、江戸は病人だらけとなってスラムとな…

古歩道│江戸の混合医療①

完成度が高かった江戸の混合医療① おばあちゃんの知恵袋、伝承療法で対応できない怪我や病気の場合、江戸の庶民が頼っていたのが、鍼灸あん摩、いわゆる鍼治療やお灸、あん摩(マッサージ)である。 鍼灸は慢性的な疾患に向いている。…

古歩道│江戸の健康水準②

江戸の健康水準は世界一だった② まず軽い病気や怪我は伝承療法が用いられる。わかりやすく言えば「おばあちゃんの知恵袋」。その土地や場所に古くから伝わる民間療法である。 民間療法や伝承療法を侮ってはいけない。長く伝承されるの…

古歩道│江戸の健康水準①

江戸の健康水準は世界一だった① 日本は、17世紀の江戸時代以降、約250年の長い平和な時代を迎えた。 当時の江戸、今の東京は、10万規模の都市から、18世紀半ばには100万人を超える大都市となる。わずか1世紀で最大の人口…

古歩道│現代医学とは③

採算度外視の戦場医学が採算重視で平和時も支配した③ ところが現実は、どうだ。すべての医療行為は「西洋医学」の傘下に組み込まれ、西洋医学の価値観、考え方のみが「正しい」、それ以外は「非科学的」で「野蛮」、間違っているとされ…