言霊

言霊百神│創造の失敗③

吾が身の成り余れる処を、汝が身の成り合はざる処に刺し塞ぎて 父韻を母音の中に刺し塞ぐようにして発声することである。すなわち例えば前述の如くキア(k・a)=カ。キエ(k・e)=ケ。キオ(k・o)=コ。キウ(k・u)=クの如…

言霊百神│創造の失敗②

我が身は成り成りて、成り余れるところ(処、)一ト処(一処)あ(在)り キシチニヒミイリの父音を発音してみると、音が二段に組み合わされていて、親音イが余音として続いている。これが鳴り余れる音である。父韻は響であって音ではな…

言霊百神│創造の失敗①

扨(さ)て、実相の創造である岐美二神の御子生みの業は最初から完全な御子を生むことが出来たわけではなくて、その道程には失敗もあったことが述べられている。と云うのは原理の生成を説くために何も失敗の経験を挿まなくともよいわけで…

言霊百神│大行⑦

科学と宗教とは相等しい。何故ならばそれは同一の、唯一の宇宙生命の表と裏とであるからである。科学的元素が物質の元素である如く、子音として把握された言葉は実相の精神的要素である。科学的元素は認識の客体ワヲウヱヰの側に於いて感…

言霊百神│大行⑥

歴史を顧みると中世近世の化学者は物質を分析精錬することによって万有の元素を発見した。水素、酸素、鉄、ウラニウム等の元素は精錬された物質の実相である。先験科学である現代の理論物理学では素粒子と電子を組合わせることによって随…

言霊百神│大行⑤

前述の如く岐美二神の創造は既に先天としての宇宙の実在と、その実在を現わす識の原律を「天津神諸の命」であるところの母音、半母音、父韻として把持し、その父母音すなわち天名の活用として開始されたものであるから、その実在、識すな…

言霊百神│大行④

岐美二神の創造はこのような始原純粋の状態に於ける先天の大行活動としての後天実相の発現である。だが然しこのときこうして発現した実相はなお依然として事実そのものであって、事実が事実であると判ってはいるが、それでいてそれを何と…

言霊百神│大行③

然らば如何したならば此の実相の実相性、事実の事実性を、正確に、純粋無雑な状態に、同時に十目十指が斉しく観るところの精錬された客観普遍の状態に於いて取り出すことが出来るかと云うと、此処が右の『法華経』が説く如く、またたとえ…

言霊百神│大行②

宇宙の森羅万象を色相として云うならば眼に焼き付くような事実そのものである。事実は実在と識の産霊(むすび)によって生ずる。一つの事実は誰にとっても同一の事実でなければならないのだが、然し多趣多様な世界の事実はその要素が錯雑…

言霊百神│大行①

ここに伊邪那岐命(イ)、伊邪那美命(ヰ)が先天の全内容である「天津神諸の命」を携えて、後天としての生命の具象的顕現、すなわち神話的に云う宇宙創造の、『易』の所謂「大行」が開始される。然し大行と云っても此処はまだ高天原神界…
2024年4月
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